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目のクマができる主な原因
目の下にクマがあると、不健康そうなイメージを与えるどころか、老けたイメージも与えてしまいます。実年齢よりも上に見られてしまう場合が多いことから、最近では若い方から悩みを抱えている方が多くいます。女性であれば、実年齢よりも上に見られてしまうことは何としてでも避けたいもの…。男性であれば、ビジネスでの接客イメージを悪くすることは避けたいもの…。目のクマは、多くの人にとって「美」の大敵となります。そんな目のクマができてしまう原因は、クマの種類によってさまざま。クマには種類があり、それぞれの種類によって原因は異なります。
■青クマ
クマの原因としてよく考えられる「睡眠不足」は、青クマの原因。青クマは主に血行不良が原因で生じるクマであるため、血流が悪くなるような要因を抱えることでできてしまいます。血流が悪くなる要因といえば、睡眠不足はもちろん、疲労やストレス、体調不良や肩こり、冷え性などさまざまです。また、近年ではパソコンやスマートフォンを眺める時間も長くなっており、長時間にわたって目を酷使しすぎたことによる眼精疲労も青クマの原因となります。
青クマを解消させるには、血行を良くする必要があります。目の下の血行だけでなく、全身の血行を良くすることで青クマは解消できるのです。そのためには、睡眠をしっかりとり、規則正しい生活リズムを心がけることが大切です。栄養バランスの取れた食事の摂取や、心身のストレスの解消も重要となります。また、蒸しタオルやホットアイマスクなどで目の周りを温めるのも良いでしょう。他にも、目の周りを優しくマッサージして血行を促すのも青クマの解消に繋がります。マッサージ用のアイクリームなどを用いてマッサージすると、肌に余計な負荷をかけずにマッサージすることができ、摩擦による色素沈着で生じる茶クマを防ぐこともできます。
■茶クマ
血行不良とは別に、「色素沈着」が原因でできてしまうクマもあります。その目のクマとは、「茶クマ」です。血行不良が原因ではないため、睡眠不足や体調不良、肉体疲労や眼精疲労を解消してもクマが解消されることはありません。色素沈着が原因の茶クマは、目のこすりすぎや落としきれていない化粧品の蓄積、紫外線ダメージなどによって引き起こされます。他にも、加齢や不規則な生活による新陳代謝の低下により、肌のターンオーバーが上手く行われずに茶クマができてしまう場合もあります。
茶クマを解消させるには、美白効果のあるスキンケアコスメを使用するのがおすすめです。中でも、「肌の漂白剤」と呼ばれるハイドロキノンが配合された化粧品がおすすめ。ハイドロキノンはもともと医療機関でシミ治療などに用いられていた物質でもあるため、美容外科などの医療機関で処方してもらうことも可能です。また、茶クマは美容外科などでレーザー治療を受けることでも解消させることができます。
■赤クマや黒クマ
青クマや茶クマとは別に、赤クマや黒クマといった目のクマの種類もあります。赤クマとは目の下が赤くなり、少し腫れているように見えるクマを指します。青クマと同様に「血行不良」が主な原因だとされているものの、他のクマよりも比較的軽度なクマとなっており、解消するのも簡単だといわれています。ただし、赤クマを放っておくとふくらみやたるみの影によってできてしまう黒クマの原因にもなってしまうため、注意が必要です。黒クマとは、目の下にできるふくらみやたるみによって生じるクマを指します。黒クマは主に「加齢」が原因だとされているものの、生まれつきの場合や赤クマによって生じる場合もあります。
赤クマを解消させるには、青クマと同様、血行不良を改善させることが大切。目を酷使しすぎたと感じる日には、蒸しタオルやホットアイマスクなどを用いて目の周りの血行を良くするよう心がけましょう。一方、黒クマを解消させるには、美容外科での治療が最も効果的です。ヒアルロン酸注入や脱脂術など黒クマの症状に応じた治療を受けることで、目のクマをスッキリと解消させることができます。
一口で「目のクマ」といってもクマにはいくつかの種類があり、それぞれの種類によって解消法は異なります。多くの女性は美の大敵となるクマを何とか解消させようとするものの、それでも「なかなかクマが解消されない……」と嘆く女性も少なくありません。もちろん、クマをキレイに解消させるにはある程度の時間はかかってしまうものの、それでも解消されない場合は何らかの病気のサインである可能性があるのです……。
こんな体の不調には要注意!
なかなか解消されない目のクマは、体の不調や病気のサインである可能性を秘めています。特に血行不良が原因の青クマが解消されない場合は、注意が必要です。「たっぷり寝ているはずなのにクマが解消されない……」という人や、「毎日ホットアイマスクやマッサージで目の周りの血行を良くしているのに、まったく解消されない……」という人は、血行不良が原因でクマができているのではなく体調不良や病気が原因でクマが現れている場合があるのです。
青クマを引き起こす原因には、「疲労」や「ストレス」があります。疲労やストレスを解消させずにそのまま放っておくと、それらはどんどん蓄積していき、やがて神経系に悪影響をおよぼすようになってしまいます。「体の疲労感はあるけど、精神的疲労やストレスは感じていないから大丈夫」とは思っていても、肉体的疲労の蓄積は精神的疲労を引き起こし、精神的疲労の蓄積はやがてストレスを引き起こします。いずれにせよ、神経系に悪影響をおよぼすようになると、さまざまな体調不良や病気を引き起こします。中には、重大疾病の初期症状である可能性を秘めているものもあるため、十分な注意が必要となります。毎日のようにストレスを感じている人や体が疲れやすい人は、特に注意するよう心がけましょう。また、常に体がだるかったり、気分が沈みがちでやる気がでなかったり、めまいや立ちくらみが頻繁に起こったりする場合も注意が必要です。他にも、目のクマだけでなく顔色の悪さ、体重の減少、食欲の低下、頻尿や体がむくむような症状がある場合は、早い段階で医師や医療関係者に相談するようにしましょう。
そのクマ、病気の前ぶれかも!?
何らかの病気のサインであるかもしれない目のクマ…。症状の一つとして目のクマが現れる主な病気は、以下の通りです。
■うつ病
過度なストレスや疲労は、神経系に悪影響を及ぼし自律神経の働きを乱してしまいます。自律神経の乱れはうつ病を引き起こしてしまうことにも……。うつ病は、目の周りの眼輪筋や口の周りの口輪筋周辺の血行を悪くしてしまうため、目のクマの発生や顔色を悪くしてしまうことに繋がるのです。
■肝臓系、腎臓系の病気
肝臓や腎臓は、体内の老廃物を排除させる作用や解毒作用によって血液をキレイにする働きがあります。また、必要に応じて栄養素を血液に乗せ、全身に運ばせる役割もあります。しかし、肝臓や腎臓の機能が低下してしまうと、老廃物を排除させる作用や解毒作用が低下し、血液の循環も悪くなってしまいます。こうした血流の滞りによって、目のクマができやすくなってしまうのです。
また、アルコールや甘いものの摂りすぎ、過度な疲労も肝臓や腎臓機能に大きな負担を与えてしまいます。そういった場合も上記のような症状に陥りやすいので、食生活や生活習慣の乱れには十分注意するようにしましょう。
■鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血とは、赤血球内のヘモグロビンを作るための鉄分が不足する貧血を指します。貧血によって血行不良が生じることで、赤黒い色をした還元ヘモグロビンが目の下にも停滞し、それが目の下の薄い皮膚を通して「クマ」として見えてしまうようになるのです。鉄欠乏性貧血は、主に若い女性が発症するケースが多く、その原因としてダイエットなどによる偏食や、成長や生理などによる鉄分不足があげられます。日頃から栄養バランスの取れた食生活を心がけ、特に鉄分の多い食品を積極的に摂取するようにしましょう。
■バセドウ病
バセドウ病とは、新陳代謝を促す甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気を指します。主な症状としては、甲状腺の腫脹、倦怠感、手指の震え、頻脈、多汗などがあげられます。たくさん食べるにも関わらず体重が減少してしまう場合も注意が必要です。また、バセドウ病の特徴的な症状として眼球の突出もあり、それに伴って眼窩脂肪がせり出してしまうことによってクマが生じる場合があります。
クマの種類によって分かる病気の種類
目のクマには、いくつかの種類があります。そのクマが何らかの病気のサインである場合、クマの種類によって病気の種類を見分けることもできるのです。以下では、クマの種類別で考えられる病気の種類についてご紹介しています。
■青クマ
血行不良が原因の青クマは、主に血流が関係する病気が考えられます。血流が関係する病気としてまずあげられるのは、「貧血」や「低血圧」です。貧血や低血圧で血行が悪くなり、ヘモグロビンが減少することによって青クマができてしまいます。また、上述の通り、「肝臓系の病気」や「腎臓系の病気」も血行を悪くしてしまうため、青クマの原因となってしまいます。
■茶クマ
茶クマで考えられる病気としては、「アトピー性皮膚炎」や「花粉症皮膚炎」といった皮膚炎が主にあげられます。アレルギーの原因物質や花粉が目の周りに付着し炎症を起こすことで、茶クマができてしまう場合があるのです。目の下だけでなく、目の周りが全体的にくすんでしまっている場合は、こうした皮膚炎の可能性が高いといえるでしょう。
■赤クマ
動脈と静脈が両方うっ血してしまうことにより生じる赤クマ。そんな赤クマで考えられる病気の一つに、「血栓症」があります。目の下に張り巡らされている毛細血管に血栓ができると、それが目の下の薄い皮膚を通して赤クマに見えてしまうのです。また、赤クマは「眼精疲労」も考えられます。パソコンやスマートフォン、テレビなどを長時間にわたって見ることで目が疲れてしまうと、赤クマができやすくなってしまうのです。
赤クマは目のクマの中でも軽度なクマであるため、すぐに対処することで簡単に解消させることはできるものの、それを放っておくと青クマや黒クマの原因にもなりかねません。そのため、赤クマができた場合は蒸しタオルやホットアイマスク、マッサージなどで早めに対処するよう心がけましょう。
■黒クマ
目の下に影ができることで生じる黒クマ。主に加齢による目の下のたるみが原因だと考えられてはいるものの、「バセドウ病」である可能性も秘めているのです。バセドウ病によって眼球が突出してしまうと、それに伴い眼窩脂肪もせり出してしまいます。そうすると目の下に影ができ、黒クマが生じてしまうのです。
病院で治療すべき症状と、美容外科などのクリニックで改善可能な症状を知っておこう。
■病院で治療すべき症状について
うつ病や鉄欠乏性貧血、バセドウ病や肝臓系・腎臓系の病気など、さまざまな病気の可能性を秘めている目のクマ。血行不良による青クマであれば、食生活や不規則な生活を見直すなど日頃の生活習慣を改善することで解消させることはできるものの、それが「うつ病」や「肝臓系・腎臓系の病気」からくる目のクマであれば、簡単に改善することはできません。これらの病気以外でも、鉄欠乏性貧血やバセドウ病などを気付かずにそのまま放っておくと、さまざまな合併症を引き起こし大変なことになってしまう場合も……。そのため、「たっぷり寝ているのに、なかなか目のクマが解消されない……」という場合や、「規則正しい生活や栄養バランスの取れた食生活を送っているのに目のクマがなくならない……」という場合、または、上述している通り頻尿やむくみ、顔色の悪さや体重の減少などの症状がある場合は、必ず医師や医療関係者に相談し、必要に応じて適切な治療を受けるようにしましょう。
■クリニックで改善可能な症状について
とはいえ、目のクマには美容外科で治療を受けることによって解消できるクマの種類もたくさんあります。
たとえば、赤クマ。ホットアイマスクやマッサージなど目の血流を良くするケアをすることで解消できる赤クマではありますが、目の下のふくらみが原因で赤クマが生じている場合も多くあります。そういった目の下のふくらみが原因である場合には、美容外科などのクリニックで余計な脂肪を取り除く脱脂術を受けることにより確実に目のクマを取り除くことができるのです。
また、美容外科などのクリニックで受けられる脱脂術は、黒クマの治療にも効果的です。たるみや突出した脂肪が原因で目の下に影ができてしまうことにより生じてしまう黒クマ。そんな黒クマを作りだす目の下のたるみや余計な脂肪を脱脂術によって取り除けば、目の下はスッキリとし、黒クマを解消させることができるのです。青クマや赤クマは、コンシーラーやファンデーションなどメイクで隠すことが可能ではあるものの、黒クマはメイクで隠すのが困難です。そこでおすすめなのが、美容外科などのクリニックで受けられる脱脂術。脱脂術であれば確実にたるみや脂肪を取り除くことができるため、確実に目のクマを消すことができます。脱脂術の他にも、ヒアルロン酸注入や脂肪注入など目の下のたるみや余計な脂肪を目立たなくさせる治療法はたくさんあります。美容外科などのクリニックで医師との相談の上、黒クマの症状に合わせた適切な治療法を受けるようにしましょう。
他にも、色素沈着が原因で生じる茶クマも、美容外科などのクリニックで治療することができます。レーザー治療や内服療法を受けることで、茶クマはスッキリと解消させることができるのです。
まとめ
「人前でスッピンになれない…」「会話をしていると目元を見られている気がする…」「顔全体がクマのせいで怖い印象になっている気がする…」など、目のクマがあることによって悩みを抱える人はたくさんいます。クマの種類によってそれぞれ対処法はあるものの、すぐには解消することができないのが目のクマ。そして、目元の皮膚は薄いため、過度な自己流マッサージによって悪化することも…そんなクマは、病気のサインである可能性もあるため見極めには注意が必要ではありますが、美容外科などのクリニックで十分治せるクマもあるのです。明るい前向きな気持ちで過ごしたい!そんな方には治療という方法も検討してみてはいかがでしょうか。