クマは基本的に3色
目のクマにはいくつか種類があり、その色も異なります。その種類は、大きく分けると茶クマ、青クマ、黒クマの3色です。これらはそれぞれ全く異なる原因によって発生しているため、色による種類の違いを理解していなければうまく改善することができません。目のクマをなんとかしたいと考えている人は、まずはクマの色・種類について覚えておきましょう。
色素沈着によって起こる茶クマ
茶クマを細かく分類すると2種類ありますが、基本的にはどちらも色素沈着が原因です。この違いは、表皮と真皮のどちらで色素沈着が起こっているのかです。表皮で色素沈着が起こっている場合、紫外線のダメージや目のこすり過ぎなどが主な原因となります。また、化粧品によるかぶれや落としきれなかったマスカラなどが原因となっていることもあります。表皮の色素沈着はさまざまな要因で発生するため、目にする機会も多いといえます。この種類の茶クマの場合、美白効果のあるコスメでケアをすると比較的簡単に対処できます。また、クリニックで薬を処方してもらうこともできます。真皮で色素沈着が起こっている場合、表皮の茶クマがシミだとすれば、こちらは遅発性両側性太田母斑様色素斑というアザになります。メラニンが皮膚の奥の方に沈着しているため、コスメなどではケアしきれません。この種類の茶クマの場合、レーザー治療を行えば解消することができます。
血行不良によって起こる青クマ
青クマが発生する原因は、主に血行不良です。血液といえば赤いイメージがありますが、それは酸素が多く含まれている場合です。静脈に流れている血液は酸素が少ないため、動脈の血液に比べて黒くなっています。目の周りには静脈が通っているため、血行不良で循環が滞るとこの赤黒い血がとどまることになります。目の周りの皮膚は薄いため、この赤黒い血は透けて見えてしまいます。このとき、皮膚を通してみると静脈の色は青っぽく見えます。これが、青クマとなるのです。この種類の目のクマは、血流を改善するのが最も効果的です。マッサージをしたり、ホットパックを使ったりすれば一時的に血流を改善することができます。日常的な対策としては、血流を促進するビタミンKが入っているアイクリームを使いましょう。
たるみや皮膚のへこみによって起こる黒クマ
茶クマと同じく、黒クマも細かく分類すると2種類あります。ひとつは皮膚の脂肪、もうひとつは目の下の筋肉が原因となっています。ひとつめの場合、生まれつき目の下の脂肪が少ない、加齢による脂肪の萎縮、皮膚のたるみなどの影響で、皮膚のへこみが目立って影ができます。この影が、黒クマとなります。ふたつめの場合、加齢によって目の下の脂肪を支える筋肉が緩み、たるみが発生してその下にへこみができます。このへこみが、黒クマとなります。茶クマや青クマとは異なり、黒クマは皮膚に直接色が現れているわけではないため、メイクなどで隠すことは難しいといえます。そのため、対処法も大掛かりになりがちです。ひとつめの場合、へこみの部分にヒアルロン酸を注入することでへこみをなくすことができます。こちらの場合は、比較的楽に施術を受けることができます。ふたつめの場合、目の下の脂肪をとるための手術を行います。手術が必要となることから、こちらのほうが対処は大掛かりといえます。
目のクマの色には要注意
目のクマはその色によって、原因も対処法も異なります。そのため、きちんと対処をするためには自分がどの色のクマなのかを見極めなければなりません。2種類のクマが混合して発生している場合もあるため、わからない場合は医療機関などに相談してみるのもおすすめです。また、クマのなかには病気が原因で発生しているものもあり、色だけを見て安心していると実は病気だった、というケースも考えられます。きちんと対策をしているのに一向にクマがなくならない場合には、医療機関を受診しましょう。