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そもそも「ほうれい線」って何?
年齢を重ねると、気になってくるのが「ほうれい線」。それが顔にあると、それだけで老け顔に見えてしまいます…。ほとんどの女性は、いつまでも若々しく見られたいと感じるもの。そうではなくても老けて見られる。というのは嫌なものですよね。
そもそもほうれい線とは具体的にどういった線(しわ)なのかを知っていますか?それは、主に小鼻の両脇から口の横に伸びる長いしわを指します。笑ったときなど表情を変えると出てくるシワで、年齢を重ねると笑わなくても目立つようになります。特に年齢を重ねたほうれい線はシワが深く、顔全体がたるんでいるような印象まで与えてしまいます。そんなことから、ほうれい線は「老け顔の象徴」とも言われています。
原因は顔のたるみ!?
年齢を重ねると目立つようになってしまうほうれい線。厳密にいうとシワではなく筋肉の境目を指します。そのため、口の両サイドにできるシワというより、「溝」といった方がよいのかもしれません。
若い頃は肌にハリがあるため、表情を変えない限りほうれい線は目立ちにくいのが特徴です。しかし、年齢を重ねると肌にはたるみが生じ、筋肉の境目に沿って溝ができてしまいます。それが、ほうれい線です。つまりほうれい線は、皮膚のたるみが原因で生じているのです。
ほうれい線ができる年齢には、具体的な定説はありません。人によってバラバラです。年齢を重ねてからできるのが一般的ではありますが、若い頃から目立つ方もいます。中には、年齢を重ねても全く目立たない方もいます。そのため、ほうれい線ができるのは、年齢以外にもさまざまな原因が考えられます。その主な原因は、以下の通りです。
紫外線
紫外線を浴びると、肌にはシミやそばかすができやすくなってしまいます。それだけでなく、紫外線に含まれるUV-Aと呼ばれる波長にはコラーゲンやエラスチンを減少させる作用があり、肌のハリや潤いも奪ってしまうのです。それにより肌の老化は進行し、ほうれい線の原因となるたるみを生じさせてしまいます。紫外線の強い夏場はもちろん、それ以外の季節でもUV対策はしっかりと行いましょう。
乾燥
肌の乾燥は、肌を老化させる大きな要因のひとつです。スキンケアを怠ると肌の乾燥は進行し、たるみを生じさせ、消えにくいほうれい線を作り上げてしまいます。ふだんから肌の保湿はしっかりと行いましょう。
偏った食生活
食生活が乱れてしまうと、肌にも悪影響が出てしまいます。中でもビタミンC不足は肌荒れを引き起こす大きな要因となり、肌のハリや潤いも奪ってしまうのです。肌にハリや潤いがなくなると、上述の通りたるみが生じ、ほうれい線ができやすくなってしまいます。日頃から栄養バランスの取れた食生活を心がけるようにしましょう。
喫煙
タバコを吸うと血管が収縮するため、血流が悪くなってしまいます。血流不足は栄養が全身に行き渡るのを妨げることから、肌荒れや体調不良を引き起こしやすくなるのです。喫煙はほうれい線ができやすくなる他、さまざまな病気を招く要因にもなるため、美容や健康を維持したいのであれば避けた方がよいでしょう。
顔のむくみ
顔のむくみを放っておくと、その重さでたるみが生じてしまいます。顔がむくむ原因は、主に冷え性などによる血流不足や塩分の摂り過ぎです。体を温めるなどの冷え性対策や適度な運動などで血流を促進させる他、塩分の摂り過ぎには十分注意し、むくみを予防しましょう。
化粧品でほうれい線は消せるの??
化粧水、乳液、美容液などの基礎化粧品で、ほうれい線を消すことができるのか?実は、化粧品のほとんどがあまり効果がないものだということを知っていますか?
人の皮膚は表面の「表皮層」と、皮膚の本体とも言われる「真皮層」があります。ほうれい線は「真皮層」のたるみによっておこっていますので、化粧品では真皮層まで届くか?が重要です。
ですが、ほとんどの化粧品は表皮までしか届かないものが多いのが現状です。化粧品を使う目的は「保湿」や「美白」であり、ほうれい線の根本を治すのは難しいものなのです。
こんなにもたくさん!ほうれい線の主な治療
肌の乾燥を防いだり、食生活や喫煙に気を遣ったりするなど、肌のたるみを予防することで、ほうれい線は予防できます。また、日頃から口周りのエクササイズやマッサージを行うことでもほうれい線は防げます。しかし、1度できてしまうと、それを隠したりなくしたりするのは大変です。
しっかりと改善したい方には、美容外科クリニックでの治療がおすすめです。治療法はさまざまで、大きく分類すると3種類に分けられます。
「切る治療」と「切らない治療」、そして「注入治療」です。
■切る治療について
ほうれい線の切る治療には、主にリフトアップ手術があります。リフトアップ手術とは、顔の筋肉を引き上げる切開手術のこと。耳の周りにある皮膚を切開し、顔の筋肉を引き上げることで顔のたるみを改善します。リフトアップ効果を長期的に持続したい場合は、こちらの治療法がおすすめです。
■切らない治療について
ほうれい線をなくしたいと思っても、リフトアップ手術など切る治療法に抵抗感のある方は多いはず。そんな方には、切らない治療法がおすすめです。ほうれい線の切らない治療には、高周波やレーザー、糸によるリフトアップ治療があります。
高周波やレーザー治療とは、その名の通り肌に高周波やレーザーを照射し、肌のたるみを改善する治療法です。高周波やレーザーを肌に当てると皮膚内の再生能力が活性化され、肌が引き締まるといわれています。痛みはほとんどなく、ダウンタイムもほとんどないため、休みの日に施術を受けることで仕事を休む必要はありません。
ほうれい線の切らない治療には、糸によるリフトアップ治療もあります。糸によるリフトアップ治療とは、頬に特殊な糸を挿入し、たるみを引き上げる治療法です。糸の種類はさまざまで、治療後、次第に溶けて体に吸収されていくものと、そうでないものがあります。
いずれも皮膚を切開する必要がなく、治療当日から効果を実感できるため人気の治療法のひとつです。
■注入治療について
ほうれい線治療の中で最も手軽に受けられる治療法といえば、注入治療です。その種類はさまざまで、ヒアルロン酸やコラーゲン、血小板やボトックスなどがあります。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入は、もともと人の体に含まれる成分であるためアレルギー反応を起こしにくく、人気の治療法といえます。
安全性の高い成分であることから、頬に注入するだけでなく、涙袋や鼻筋、唇やバストなどさまざまな部位に用いられるのが特徴です。
コラーゲン注入
コラーゲンも人の体に含まれる成分であるため、安全性が高い治療法といえます。ただし、コラーゲン注入にはヒト由来のコラーゲンを注入する場合もあれば、動物由来のコラーゲンを注入する場合もあるため注意が必要です。動物由来のものを注入する場合は、必ずアレルギーテストを受けましょう。
血小板注入
血小板注入も、自分の血液から抽出した成分を注入するため、安全性の高い治療法といえます。血小板には、細胞を活性化させる成分が含まれています。それを注入することで、皮膚の衰えであるたるみを改善させられるのです。
ボトックス
ボトックスとは、筋肉の動きを抑制するボツリヌス菌由来の成分のこと。表情筋をコントロールすることで、たるみを改善できます。
どうでしたか?
ほうれい線を改善するには、原因となる「たるみ」を改善すること。一度できてしまったほうれい線は、なかなか消すことはできませんが、治療することで改善はできます。
ほうれい線をなくすには、症状や予算などを考慮し、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
担当するドクターとしっかりとカウンセリングを行い、納得のいく治療法を選びましょう。